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「その金色の表面は…フェリックス・フェリシス…ですか?」
確か地下の本棚にそんなような本があったような気がする…と思いながら自信なさげに言えば、スラグホーンは大きく頷きその表情はとても嬉しそうだった。
レンの言葉にハーマイオニーはアッと声をあげて息を呑んだ。
「キミは、フェリックス・フェリシスが何かを知っているね?ミス・グレンジャー?」
「幸運の液体です。人に幸運をもたらします。」
その言葉に皆が背筋を伸ばしたように座り直していた。レンは思わずそれにくすりと笑ってしまった。
「その通り。彼女達に5点ずつ、合計10点をグリフィンドールにあげよう。…そう、この魔法薬はちょっと面白い。フェリックス・フェリシスはね。調合が恐ろしく面倒で間違えると惨憺たる結果になる。しかし、正しく煎じれば、此処にあるのがそうだが、全ての企てが成功に傾いて行くのがわかるだろう…少なくとも薬効が切れるまでは。」
「先生、どうして皆しょっちゅう飲まないんですか?」
テリー・ブートが勢い込んで聞いた。
「それは、飲みすぎると有頂天になったり、無謀になったり、危険な自己過信に陥るからだ。過ぎたるは猶及ばざるが如し、という事だな…大量に摂取すれば毒性が高い。しかし、ちびちびと、ほんの時々なら…。」
「先生は飲んだ事があるんですか?」
マイケル・コーナーが興味津々で聞いた。
「2度ある。24歳の時に1度、57歳の時にも1度。朝食と一緒に大匙2杯だ。完全無欠な2日間だった。」
スラグホーンは夢見るような表情を見せ、みんなはそれに惹き込まれた様だった。
「そしてこれを、今日の授業の褒美として提供する。フェリックス・フェリシスの小瓶を1本。12時間分の幸運に十分な量だ。明け方から夕暮れまでなにをやってもラッキーになる。」
そういうとスラグホーンは、これを使う事は試験や選挙、スポーツ競技等の組織的な競技や競争ごとでは禁止されている故に、使う時は通常の日に使用する事、と皆に警告をした。


(P.89/全P.208)
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