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「有難う、ジョージ。」
「ん?」
「さっき私を庇ってくれたのと、こうして歩いてくれているのと。」
「あぁ。ホグズミードにレンを一人で行かせるなんて、滅多にないからなぁ。大体原因はどこかぐらい判るさ。それにこれは俺がレンとくっついていたいだけ。」
歩きながら、それを証明する様にウリウリと顔をレンの頭に寄せ、レンは思わず笑ってしまった。
本当、こういった優しさに救われる。
後ろをちらりと見ては誰も見ていないのを確認してから、ジョージの頬に一瞬だけ唇を寄せれば、ジョージは驚き止まり、その頬を赤く染めあげる。
「私、貴方のそういうところ好きよ。いつも有難う。今出来る感謝の意味を込めて…。頬にキスするとジョージは元気が出るのでしょう?」
「お前…それ反則。可愛すぎだろ。」
はぁ。と大きく息を吐いては片手で顔を覆い隠すジョージにレンは「何言ってるのよ。」と小さく笑っては、見失っちゃう!とレンはさっさとケイティ達を急ぎ足で追いかけて行く。
「本当…天然無自覚だな、彼奴は。」
ジョージは急ぎ足で先を行くレンの後姿をみながらそう呟いては顔の赤みを落ち着かせていれば、直ぐ後ろにハリー達が追いつき「レンは?」と声をかけられてしまい「先に行っちまった。」と、ジョージは慌てて後を追った。
4人が顔色を変えて走ったのは、「ダメ!!」とレンの聞き慣れない叫び声が聞こえた時だった。
その時はもう既にケイティがまるで十字架に貼り付けられたかの様な姿で空中を漂い、甲高い叫び声を上げ、リーアンはその傍で蒼褪め、そして涙し、レンは必死に地上へおろそうとぴょこぴょこと飛び跳ねている。
どうやら魔法は弾かれたのか、とジョージは察すると、杖を振るってはレンの身を上空へと浮かせ、彼女の身を掴んだのと同時にその身を地上へと下ろしてやる。
「有難う、ジョージ。」
「あの姿も愛らしかったが、今はそれを楽しんで良い時じゃなさそうだしな。処置出来そうか?」
「レン、此処にいて!助けを呼んでくる。」
そう言ってハリーは学校に向かって疾走し、レンは小さく頷くとその手を掴んではその手を両手で包み込む様にし「クレスメントの血よ…我に従え…。」と呟いてはその手を淡く光らせていくと、耳を劈く様なケイティの悲鳴がピタリと止まったが顔色は悪く一刻を争うのは目に見えて判っていた。
「ジョージ、一つ頼んでも良いかしら?」
「なんなりと、姫君。」


(P.119/全P.208)
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