しおりを挟む / しおり一覧

「確かに、お前の命を奪う事だけでは、ワシは満足はせんじゃろう…」
「死よりも酷な事はないぞ、ダンブルドア!」
ヴォルデモートが唸る様に言い、レンはその言葉に小さく首を振った。
「死よりも、恐ろしい事はもっとあるわ。」
レンが小さくそう囁くのと同時に「お前は大いに間違っておる。」ダンブルドアはそう言い、更にヴォルデモートに迫りながらまるで酒を飲み交わしながら会話をしている様な気軽な口調だった。
レンはそのガードの裏からダンブルドアのひとつひとつを見逃すまいと、真っ直ぐに見つめ続けた。
その杖の動きから戦い方、そんな魔法のひとつひとつを見て学び、自分の力にする為に…。
ダンブルドアが盾もなしで歩いて行くのを見てハリーは警戒する様にと叫びたそうに動く度に首なしのボディガードがハリーを壁際へと押し戻し、ハリーが前に出ようとするのを悉く阻止した。
「死よりも酷い事があるというのを理解出来んのが、まさに昔からお前の最大の弱点よのう…あのお前を慕っておったクレスメントもそれを教えようとしておったというのに…。」
「あの女は俺様の盾となる事を望んだ。大いに役に立ったぞ。それはダンブルドアも知っているだろう。」
ダンブルドア目掛けて緑の閃光が放たれれば、今度はダンブルドアに疾駆してきた片腕のケンタウルスがそれを受け粉々に砕けた。
その欠片がまだ床に落ちない内にダンブルドアが杖をぐっと引き、鞭の様に振り動かした。
細長い炎が杖先から飛び出し、ヴォルデモートを盾ごと絡め取る。
一瞬ダンブルドアの勝ちだと思われたが、炎のロープが蛇に変わり、忽ちヴォルデモートの縄目を解き、激しくシューシューと鎌首をもたげてダンブルドアに立ち向かうと、ヴォルデモートの姿が消え、蛇が床から伸び上がり、攻撃の姿勢をとった。
ダンブルドアの頭上で炎が燃え上がるのと同時にヴォルデモートが姿を現し、五体の像が立っていた噴水の真ん中の台座に立つ。


(P.24/全P.49)
前へ | 一覧へ | 次へ