「愛していたのに違う人と結婚したんですか?」
「左様。レンの祖父に当たる者は分家の1人で幼い時より決められた婚約者じゃった。今、レンが住んでいる屋敷も彼の持ち物での。彼もまた彼女を愛し、なんとか目を覚まさせようと尽力したのじゃが…無理だった様じゃ。」
さて次じゃ。と、言われレンは次に近くにあったシャボン玉に触れると、また同じ屋敷の風景が広がっていく。
だが、其処には目を見開いて倒れる男性と血溜まり。
ヴォルデモートと抱き合っては口づけを交わす1人の女性とそれを見守るオッドアイの青年。
レン達が其処に姿を現した時、アクアが暖炉から吐き出されては着地…したのだが、血溜まりに足を取られては滑って盛大に転び、不思議そうに身を起こした瞬間…信じられないと言いたげな表情をし、それを追う様にもう1人其処に吐き出されたのは、シリウスだった。
転びそうになっては慌ててバランスを取り、転んだアクアに手を差し伸べては立たせ、守る様に背後にやる。
ヴォルデモートはその姿をその瞳で捉えれば顔を離し、それが愛からの口づけでなかったかの様に何もなかった顔をしては「お前は十分に役にたったぞ。」と一言。
「有難き幸せ。これからは私の子を私の様にお使いください。」
そううっとりとした顔で言う祖母。
「狂ってやがる。」
シリウスはそう小さく吐き出したが、ヴォルデモートがニヤリと笑っただけだった。
「これからは我が君を護る加護としてあり続けますわ。」
その言葉を待っていたかの様にヴォルデモートはその首を斬りつけ、そこに唇を寄せれば吸血鬼の様に血を貪った後、その身を地に転がし、袖で口元を拭う。
だがその直後、風景がぼやけ何も映さなくなってしまい、ハリーが驚きの声をあげると「本人の記憶が定かではないのじゃろう。」と一言。
まるで水面から地上を見上げているかの様にぼやけた風景の中「アクア!」とシリウスの声と共に差し出されたその手。
アクアがその手を取った途端、あたりは真っ暗になった…。
(P.200/全P.208)
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