第86話:幸せな夢
レンは談話室までくれば、ソファに座ると其処に体育座りをすれば膝に顔を埋める。
シリウスは大丈夫だろうか…。
ワシに任せろと言っていたが、アズカバン送りになっていないだろうか…。
もしなってしまっていたら、シリウスを救出しに行かなければ…。
そんな事を思いながらウトウトとしてしまえば、レンの前が淡い光が包み、レンはそれに驚き瞳を開くと其処は見覚えのある風景だった。
そう、ホグワーツの中庭だ。先程、自分は談話室に居たはずだ…。
驚き顔でその場に座り込んだまま辺りを見渡すとハリーによく似たくしゃくしゃと癖毛の男性と、真っ直ぐな少し長めの黒髪を優雅に揺らせている男性、病気のように青白い顔をしていたが皆と楽しそうに話す男性、そしてずんぐりむっくりな男性の4人がゆっくりとこちらに向かって歩いてきていた。
「シリウスにリーマス…?」
レンはそれにきょとんとして4人を見つめてしまえば、4人はレンに気付きそのまま近付いてくる。
「あれ、見慣れない顔だな。何年だ?」
「ご、5年生…で、す…」
「俺達の下か。」
「貴方は…シリウス・ブラック?」
「なんだ、俺の事知ってるのか?」
「同じグリフィンドールなんだから当たり前だろ。」
とハリーに似た男性がパシッとシリウスの背を叩き「それもそうか。」と笑う。
本物?とシリウスの頬をペチペチと叩く様に触れば、ちゃんと暖かく触り心地も人の物だ。
信じられない…これは夢だろうか…。
そう思い自分の頬を自分で抓ってみるも…痛かった。
その顔を見てば、ハリーに似ている男性が思わず吹き出しては「お前、何やってんだよ。」と笑い始める。
「いや…夢かどうかの確認を…。」
「眠っていたのかい?」
「あー…はい。ウトウトしてた筈、なんですけど…あれ。」
なんで若い頃のシリウス達が?と思いながらレンは首を傾げれば、「お前は面白い奴だな。」とハリーに似た男性がわしゃわしゃとレンの頭を撫でてくれた。
(P.30/全P.49)
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