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「貴方達。そんな所で何をしているのかしら。」
その声に若干口元を緩ませるシリウス。
「別に何も。寝ぼけた女に絡まれてただけだ。」
「あら、シリウス。貴方また女の子をひっかけていたんじゃないでしょうね?」
綺麗にウェーブがかかったふわふわした髪を纏め、結い損ねた髪をなびかせながら凛と近付いてくる女性にレンは目を奪われてしまった。
「貴女、大丈夫?彼に何か酷い事されなかった?」
「ふんっ。グリフィンドールの生徒に優しくするなんて珍しいじゃないか、お高いクレスメント様がよ。」
シリウスは不貞腐れた様にそう言えば、その女性はジロリとシリウスを睨みつけるも、直ぐに視線を戻しレンを真っ直ぐに見つめた。
そしてレンをじーっと見つめたかと思えば、にっこりと微笑んだ。
「あれ、よく見たら貴女…なんだ、貴女だったの?久し振り過ぎて気付かなかったわ。どうやって此処に来たの?」
「なんだ知り合いだったのか?」
「えぇ、私の従姉妹なの。病気がちで…ずっと違う所で生活をしていたの。それ私の制服?本当にもう…戻ってきたならそう教えてくれれば良いのに…あっちに行きましょう?」
そうレンを引っ張り湖の方へ連れて行けばその女性はレンと2人で木に凭れ掛かり小さく息を吐いた。
アクアはレンの切れた唇と背中と怪我をしている場所が見えている様にそこを癒してくれる。
とても暖かい安らげる光だった。
マダム・ポンフリーには腕だけだと言ったが、彼女にはまるで透視されているかの様にお見通しだった様だ。
「さ、後は腕だけよ。」
「だ、だめ…!ここだけは…ダメなんです。ここの手当てはしてもらってますし…!」
レンは慌てて手を引くも、アクアの方が一枚上手で、その場所を包帯ごと露わにすれば、息を飲んだ。
「貴女…死喰い人、だったの?…でもあの印とは色が違うわね…」
「ヴォルデモートに…呪われたんです。」
「それじゃ、お母様も悲しまれているでしょう?」
「はい。…それはもう…。」
レンの表情に何か思うところがあったのか、アクアは何かを考えるとそこに手を当て傷を癒し、その後何か呟いた後、その手を退かすと、闇の印の上から太いマジックで書いた様な×印が付いていた。


(P.31/全P.49)
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