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「紛らわしいから、私がおまじないをしてあげたわ。」
その印は不思議だった。
レンがどんなに闇の印を傷つけようとも、それはその上からつけられたかの様に浮かび上がっていたのに、×印だけはその闇の印の上から付いている。
「名前は聞いても許されるのかしら?」
「…えっと…レン、です。」
「由来はロータスね?ふふ。良い名前だわ。どうして此処に?どうしてこんな危険な真似をしたの?」
危険という言葉に、ホグワーツに忍び込むという事はそんなに危険な事なのだろうか、と疑問はあったがレンは素直に判らないと答える。
「そう。…それにしても…貴女は随分辛い思いをして育ったのね。」
「え?」
「背中の傷。拷問道具でつけられた傷でしょう?私の家もね、親がよくそういうのを使っていたから判るの…ねぇ、話せる部分だけで良いから、なんでそんなに傷だらけなのか、教えてくれない?」
私は口が硬いから誰にも言わないわ。そう言ってにっこり笑ってくれるアクア。
「ちょっと死喰い人と戦ってきたんです。水晶を覗き込んだ時、父が死ぬ瞬間が見えたんです。それが起こってしまうと思ったら必死でした。…あわやな時があって冷や汗かきましたが、無事に生き残ってくれました…でも、他に気がかりがあって…。」
「気がかり?」
レンはそれに小さく頷くが、死ぬほど心配だけれどきっと大丈夫だと信じてる。と小さく笑った。
「…それよりも、私…一度で良いから、アクアさんに聞きたい事があるんです。」
「なにかしら。」
「…例えば…貴女の息子が、貴女の思い通りの子供では無かったとします。それはもう、認めたくないくらい、悪い子なんです。」
「シリウスみたいね。」
アクアはそう言い小さく笑ってはレンは「それを何倍にも悪くした感じです。」と言えば「シリウスが悪い子だって言ってる様なものよ?」と笑われてしまい、レンが慌てれば、アクアは笑いながら「で?」と話の続きを促す。
「例えば…ヴォルデモートくらい悪い子だったら…貴女はどうしますか?」
その質問に「そうねぇ…」と視線を空に向ければふっと小さく微笑む。


(P.32/全P.49)
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