が、ハリーは無視している様で言葉を続け、ダンブルドアが好調でいる限り教職員は他の大多数の人より安全だと思う。ダンブルドアはヴォルデモートが恐れたただ1人の魔法使いのはずだし、今はレンだってその力を護る為に使ってくれている。とはっきりと言えば「確かに名前を読んではいけないあの人はダンブルドアとは決して戦おうとはしなかった。」と一言。
「それに、あの頃は…その隣にクレスメントの友人をいつも側に…」
「ヴォルデモートの事を知っているんですか?」
「い、いや、そういう噂を聞いただけだ。だ、だが私が死喰い人に加わらなかった以上、名前を呼んではいけないあの人が私を友とみなすとは到底思えないとも言える。」
と慌てた様に話題をそのまま変えたが、ダンブルドアはスッと立ち上がっては部屋に戻っていくと、スラグホーンはダンブルドアが家にいる事を忘れていたかの様に飛び上がった
「あぁ、いたのか、アルバス。随分長かったな。腹でも壊したか?」
「いや、マグルの雑誌を読んでいただけじゃ。編み物のパターンが大好きでな。これを頂いても良いかね?」
「あぁ。」
「それではハリー、ホラスのご好意にだいぶ長々と甘えさせてもらった。暇する時間じゃ。」
ハリーは全く躊躇せずに従い直ぐに立ち上がっては、レンの側に早足で近寄れはその手を取り、レンは小さく笑ってしまった。
「お待たせしてごめんなさいね?」と小声で言うとにっと笑っては大丈夫と言いたげに小さく顔を振る。
「行くのか?」
「いかにも。勝算がないものは、見ればそうと判るものじゃ。」
「勝算がない…?」
スラグホーンは気持ちが揺れている様だった。
ダンブルドアが旅行用のマントの紐を結び、リーガ上着のジッパーを閉めるのをみつめながら、ずんぐりした親指同士をくるくると回してそわそわしていた。
「さてホラス、君が教職を望まんのは残念じゃ。」
ダンブルドアは覆い隠していない方の手を挙げて別れの挨拶をした。
「ホグワーツは君が再び戻れば喜んだであろうがのう。我々の安全対策は大いに増強されてはおるが、君の訪問ならいつでも歓迎しましょうぞ、君がそう望むのならじゃが。」
「あぁ……まぁ……ご親切に……どうも……。」
「では、さらばじゃ。」
「さようなら。」
「ごきげんよう。」
3人それぞれに別れの言葉を言い、玄関口まで行った時に後ろから叫ぶ声がした。
「判った、判った。引き受ける!」
ダンブルドアが振り返るとスラグホーンは居間の出口に息を切らせて立っていた。
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