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「そこに隠れてないで出てきたらどうなの?」
レンが立ち上がりそう声をかけると、2人の女性がレンの目の前に現れた。
「ベラトリックス・レストレンジ…」
レンはその杖を構え、瞳を赤く変化させ妖しく輝かせる。
「無用心にも屋敷じゃなくてこんな所に居たのかい。随分余裕だね。」
「姫君…どうか、どうか…私の話を聞いていただきたいのです。」
ベラトリクスの言葉を無視するようにナルシッサはレンに懇願するように声をかけてくる。
レンはナルシッサにも同様の視線を向け睨みつければ、彼女は困った様に両手をあげて敵意がない事を示してくれた。
「ベラ…お願いよ。私を姫君と話をさせて頂戴。その為にはこちらには敵意がない事を示さなければならないの…。」
睨み合い続ける2人にナルシッサはそう言うと、無理矢理ベラトリックスから杖を取り上げ、自分の物と一緒にレンの方へと投げて寄越した。
「アンタ、シシーに何かしてごらん。お前を殺してやる。」
「あら、同じ言葉を返してあげるわ。シリウスを奪おうとした貴女を許しはしない…私が許されざる呪文を使う相手は1人だけだって決めていたけれど、あの時みたいにアンタにも余裕で使えるわ。殺して欲しくなる程に磔の呪いで苦しめてから殺してあげましょうか?それとも服従の呪いで貴女の愛しい我が君を裏切らせてあげましょうか。」
「言ってくれるじゃないか。」
「ベラ、止めて!」
憎しみの篭った瞳で見続ければ、ベラトリックスとレンの間にナルシッサは立ち、盾になるようにすると両手をあげ続けている。
レンはアクシオの魔法でふたつの杖を取り上げ、ナルシッサだけ此方へ来る事を許した。
一歩一歩両手を上にあげながら近寄って来るナルシッサ。
そして何かあればとナイフを構えているベラトリックス。


(P.21/全P.208)
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