第8話:誕生日
「そうそう、そんな感じで。それでバランスを取れば手を離せる筈だよ。」
その日ハリーはつきっきりでレンの飛行訓練に付き合ってくれている。
ジニーとロンはハーマイオニーに教えながら、時折ジニーとハーマイオニーでロンのキーパーの腕を磨いていたりしていた。
「流石ハリーね。こんな長い間箒に乗ってたの初めて。」
徐々にスピードを出してぐるりと一周し終えると、皆でひと休憩を挟む。
「そういやフレッドが言ってたぜ?去年マルフォイの箒にレンが乗せられて、スッゲー悲鳴あげてたって。」
「あれはドラコが意地悪するからよ。凄く怖かったんだから。」
むすっとしたレンにジニーは「一体何があったの?」と面白そうに聞けば、グラウンドに立つといい気分だろ?って聞かれたと答える。
「それでどうして意地悪に繋がるんだ?」
「…ハリー達が此処に立つ時こんな気分だったんだなーって、そう思ったの。ここに歓声が混ざってその中で競技して。また違った感覚なんだろうなぁって。それを奪われた事が悲しかった。そう思いながら話していたらもう次の時には死にかけていたわ。」
「御愁傷様ですこと。勿論レンが、じゃなくてマルフォイが、よ。」
「ドラコは十分楽しそうに飛んでいたけれど?」
「貴女をデートに誘ったつもりなんじゃなくて?そんな時、大嫌いなハリーの事考えられてたらそれは私だって悪戯したくなるわ。」
ハーマイオニーはピシャリと言い、レンは判らないといった表情をする。
「気分転換に誘っただけだって言っていたわよ?」
「アンブリッジに許可までとって?」
「何が言いたいのよ。」
「あのマルフォイは、もう随分と前からレンにお熱って事よ。あんなに特別感出してるのに気付かない貴女の方が凄いわ。」
「だって…昔からずっとああだもの。幼馴染だから、色々と別の意味で特別でしょう?だから親しくしてくれているんだと思っていたわ。」
レンのその言葉にハーマイオニーは大きく溜息を吐き、ジニーを見ても、ハーマイオニーが正しいといった表情をする。
ハリーとロンを見てもニヤニヤとして気付かなかったのか。と言いたげな顔だ。
「えー…」
参った…そう言いたげにレンは溜息を吐いた。
「告白されたら応えるつもりなの?」
ジニーは楽しそうにそうレンに聞いてくる。本当女の子というものは…。
(P.32/全P.208)
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