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「あのね、坊ちゃん。貴方のお母様の仰る通りですよ。もう誰も1人でフラフラ歩いちゃいけないわ。子供かどうかとは関係なく。」
「なら母上、僕はレンと行きます。…ちゃんと話しておかなきゃいけない事が…」
そう言い、ローブかけの後ろから姿を現したのは、青白く顎の尖った顔にプラチナブロンドの10代の青年…予想通りのドラコだった。
深緑の端正な一揃えを着ていて、鏡の前に大股で歩いて行けば自分の姿を確認している。
マダム・マルキンが左腕を整えているとそれを頻りに気にしている様子も見れた。
杖を構えるハリーの手を掴み降ろさせれば、同じく構えているロンにも向かって「お店をめちゃくちゃにするつもり?」と囁きその間にレンは立つ。
「ドラコ、お久し振りね。私に話ってなにかしら。」
「あぁ、キミか。…その髪はどうしたんだ?なにがあった…?」
「判らないわ。家が襲撃される前には言われなかったから、その後色褪せたのね。」
レンのシルバーブロンドに近い髪を優しく撫で、ドラコはどこか切なそうにレンを見つめた。
「暫くこうしてドラコの事を見ていなかった気分だわ。随分背も伸びたのね。上を向かなきゃ話せないもの。」
「あぁ。力もつけてるさ。…なぁ、レン…帰ってきてくれないか?その方がキミの命も安全なんだ。」
「お話ってその事?」
「いや…それもあるが、もっと別の話さ。…此処で話す様な事じゃない。学校で、また話すよ。」
ちらりと杖を構えたままの2人を見遣れば、邪魔をされたくないんでねと嫌なものを見るようにレンの後ろを見ていた。
ハリーはレンの腕を引っ張り自分の後ろへとやれば、その背で前が見えなくなり、本当大きくなったとレンは場違いな事を思ってしまう。
「レンは渡すつもりはない。家やレンをあんなにしておいてよく言えるな。」
ロンもハーマイオニーを守るように後ろにやっており、ハーマイオニーは「そんな価値はない」と囁いているが2人は聞く耳を持たなかった。
「フン、学校の外で魔法を使う勇気なんかないくせに。」
ドラコは煽る様にせせら笑った。
「グレンジャー、目の痣は誰にやられた?そいつに花でも贈りたいよ。」
マダム・マルキンは厳しい口調で「いい加減になさい!」というと振り返り加勢を求め、ローブ掛けの陰からナルシッサが姿を現した。
「私の息子をまた攻撃したりすれば、それが貴方達の最後の仕業になる様にしてあげますよ。」
ハリーが前に出てはナルシッサと同じ目線でそう話しているのにレンは驚き、あーそんなに身長が伸びたんだ…と場違いにも感心していれば、そんなハリーを引き下げては前に出て来たのはシリウスだった。
「へぇ、それは面白い。それではシシー、お前が私の子供達に向かって杖を抜いた瞬間がお前達の最後の仕業になる様にしてしまうが構わないか?」
見下ろしてはそうニヤリと笑っていうシリウス。


(P.41/全P.208)
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