シリウスの登場に怯えたのは店主のマダム・マルキンだ。
レンに助けの視線を送れば、レンは小さく息を吐いてはシリウスの手を引く。
「パパ。」
レンがそう呼ぶと、マダム・マルキンは驚いた様な目をし、シリウスの瞳は優しくレンを見下ろす。
その腕をレンは抱きしめては、大丈夫よ。と一言言っては前に出る。
「ナルシッサ、私の父と友が失礼な態度を申し訳ありません。」
「謝る必要なんてない!」
ハリーがそうレンの手を掴むも、レンはにっこりと笑ってそれを制する。
「ですが私達は貴女のご存知な様に…私とシリウスには…色々と思うところがあるのです。」
「えぇ、姫君…判っておりますわ。」
「貴女達も同じ様に私達に恨みがある事でしょう。ですが此処で一悶着を起こすのはお互いの為にはならない。そうではありませんか?」
それにナルシッサは大きく頷く。
「もし此処で皆を攻撃するというのならば、私は全力で彼等を護りますし、覚悟も決めます。シリウスもそうでしょう。そうなれば…」
ちらりとドラコに視線を向けると、ナルシッサはもっと青褪めた様な顔をした。
「判りましたわ。…姫君、あの言葉はお忘れではないですわよね?」
「勿論です。…ハリー、ロン。私達も入学当時からお世話になっているこのお店にご迷惑をかけてしまうわ。どうか杖を下げて頂戴。此処で魔法を使えば貴方達は退学になってしまうかもしれないのよ?」
それに2人は渋々杖を下げるもドラコ達を睨みつけており、ナルシッサはその言葉に満足する様にドラコの元に行くと、ドラコは着ていたローブを引っ張ってって頭から脱ぎ「僕はあっちの店がいいって言ったんだ」とぶつくさ言いながら足元に叩きつければ、ナルシッサの贔屓の店があるのだろう、そちらへ向かう様2人は音もなく立ち去った。
立ち去り際、ドラコはレンに「休み中か学校にいる時に少し時間を作ってくれ。」そう耳元で囁いた。
(P.42/全P.208)
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