「ちょっと憂いを含んだような顔をしているな、レン。なんかあったのか?」
「マルフォイの事を気にしてるんだと思うわ。」
「告白されたっていう、あれか?」
「違うわよ。マルフォイに襲われたり…」
「「襲われた!?」」
「えぇ、行きの列車の中で変な薬を飲まされたみたいなの。レンはその時の記憶を失っているわ。」
「色々あったとは聞いてたが…」
「あいつが襲ったとはね。」
「それに最近の彼は病気みたいに隈を作っていたり痩せていたりしているから…もし自分が殺されるとしたら、そんな自分の甘さを突かれてドラコに殺されるんでしょうねってそう苦笑してたわ…レンはこれ以上ないくらいにいっぱい背負ってるものがあるのに、その上マルフォイの事も乗っかったら…」
「他にも何かあるのか?」
ジョージは心配そうな表情をするとハーマイオニーは小さく頷く。
「魔法省の事。それに当主の事、ご家族の事やそれのトラウマ、シリウスの事だってまだ立ち直りきっていない。ショックだった筈よ、水晶玉でシリウスが倒れる瞬間を見ていたのに…って。夜魘されてる時があるもの。それに…聞いた話だとレンが家族を失った原因にルシウス・マルフォイが関わっているらしいの。レンは何も言わないけれど。」
「それでよく他人の事を心配してられるな…。」
フレッドは半ば呆れ気味にそう言えば、バカがつくくらい優しいのよとハーマイオニーは苦笑する。
「ルーピンの事、幸せになる事から逃げたらダメだ、みたいに叱ったらしいしな。」
「ハーマイオニー、レンがホグワーツにいる間、彼奴の事くれぐれも頼んだぜ。レンが溶けて消えちまいそうに儚く見える事がよくあるんだよ。」
「えぇ。」
その後戻って来たレンを呼ぶジョージに、レンは首を傾げながら近寄れば腕の中に閉じ込められて、自分の足の間にレンを座らせ、その首元に顔を埋めたまま強く抱きしめるジョージ。