「そうだなぁ。今でも我慢してるくらいだし?一緒に寝たら悪戯しちまうかもな。」
「起きた時、何かなっていたら…暫く口利かないんだから。」
「沈黙の姫君はレンには似合わないしな。我慢しとくよ。」
髪を撫で続けてやれば、レンと繋いだままの手から力が抜け、規則正しい寝息にジョージは口元を緩ませる。
おやすみ。と囁きレンに軽く口付けをすれば、部屋を見渡した。
2人で寝ても余裕の大きさなベッドに必要最低限の家具しか置かれていない部屋。
壁には以前、ドビーに貰ったメッセージカードと似顔絵、そしてディーンが書いた絵も飾られていたが、広く飾りっ気のない部屋ではそれが目立つくらいだ。
机の上には前にジョージ達と撮った写真が以前贈った写真立てに飾られていた。
側にあったこれも贈ったアルバムをこっそりと見ると、母親の一枚の写真の他、マグルの写真でハーマイオニーと撮ったもの、そしてハリーとロン、ハーマイオニーと3人で撮ったもの、黒い犬と撮ったもの、シリウスとリーマスと撮ったものが入っていた。
「6枚だけかよ。」と、ジョージは思わず苦笑してしまう。
もっと撮れば良いのにとも思うが、その習慣がないのだろう。
部屋から出れば隠れ穴よりも多い部屋数に、ひとつひとつが広い部屋。
1人で住むには広すぎるこの家に、独りか…とジョージの胸を複雑な気持ちで溢れていくが、ジョージは見慣れない真新しい傷跡が柱についている事に気付き、帰れと言った理由はこれか…とそれを指でなぞった。
切り裂かれた様な小さな傷。
癇癪を爆発させているか…その心が弱り、魔力を暴走させているのだろう。
心が弱り制御できなくなった時、その力が暴走する人がいる。
そういう話をジョージは聞いた事があった。
すっと杖を取り出せば、その傷を消してやり下まで降り時間を確認すれば、その時間にジョージは慌てて自分の住処へと帰って行った。