その髪に優しく触れた時、ハリーはその異変に気付かされた。
それをレンに聞こうと思うも、珍しく甘えてくれ穏やかな寝顔を見せてくれているレンを起こす術をハリーは持っていなかった。
毛布を呼び寄せ、2人にかけてから、学校の外では魔法を使ってはならないという決まりを思い出しては変な汗をかいたが、梟がハリーの元に来る事はなく、このクレスメント邸というのはどこか特別なのかな、とハリーは小さく息を吐いた。
ハリーもいつの間にかに意識を飛ばし、目を覚ました時は目の前に訪問者が居た時だった。
アーサーとリーマスの2人だった。
新聞を見て慌てて飛んできた様で、ハリーも此処に居たんだねとアーサーはモリーにそう知らせを送りホッとした様だった。
だがまだ直していなかった家や庭にある木々の焦げ跡に衝撃を隠せない様だった。
「レン、大丈夫かい?レン。」
訪問者にも気付かずそのまま眠りこけるレンを揺さぶる様にリーマスが起こせばゆっくりを瞼を開き「誰…?」と寝惚けた声でその声の主を確認すれば、ホッと息を吐いた様だった。
「レン何があったか教えてくれないか?これは一体…」
「ヴォルデモートが、私を連れ戻しに実力行使に出たのよ。動物は入れる結界だったから、吸魂鬼と亡者を使って、ね。母の学生時代にそっくりな遺体まで混ぜてくれてたわ。本当悪趣味。」
「それで、その髪はどうしたんだい?瞳は変わってはいないようだが。」
リーマスがレンの頬に付いた煤を指の腹で拭いながら聞く言葉に「へ?」と間抜けた様な声を出せば、レンは自分の髪をつまんで視界に移し首を傾げた。
あれから2年目。髪も伸びてきたな…と思いながらその髪を見ると日差しに色素の薄い髪が輝いていた。
そう、確かにレンの普段の髪より明るい。例えるならば母の髪色に近くなっていたのだ。
「わからないわ…。今気付いたもの。亡者に触られると脱色するとか…は聞いた事ないわね…。」
「レンが眠った後、髪に触れたらそこから広がっていくみたいに色が変わっていったんだ。」
ハリーがそう言うと、リーマスは何か魔法にかけられたんだろうか…?と心配そうにレンの両頬に手を当てては、その様子を見たり、杖を振るったりしたが、悪い反応は出なかった様だ。
「取り敢えず私の家においで。此処に1人にしておけない。」
「おじ様、気持ちは有難いですけれど、こういう時だからこそ私は行けません。私を狙って襲いに来るかもしれない。…貴方達家族を危険な目にあわせる訳にはいきませんから。お気持ちだけ受け取らせて下さい。」
その言葉に男3人は顔を見合わせる。