「私はね、そんな人を作るつもりはないんだ。万が一作ったとしても、レンの事を娘として受け入れる事の出来ない人はこっちから願い下げさ。」
「…おかしな人ね、リーマスって。」
「人狼だからね、おかしいくらいが丁度良いんだよ。」
「お生憎様。私は人狼なリーマスがとっても大切で大好きよ。」
「ならキミもおかしな人、って事だね。」
「ホグワーツにはそんなおかしな人が沢山居たわ。ディーンなんて、最高の先生だ!帰ってきて欲しい!って言っていたし、あのアンブリッジにくってかかったのよ?」
まったく…と呆れ気味に吐かれたその言葉も、リーマスが呆れて言ったのではなく嬉しく思っているという事がレンには判っていた。
「シリウスは…今の私を見たらなんて言うかしら…。」
「そうだね。泣き虫だって笑うんじゃないかな。そんな子に育てたつもりはないぞって喝を入れるかもしれないけれど、いつまでもメソメソしていたら、遊びに連れて行く約束を破棄するぞと脅すかもしれないね。」
それは嫌だわ。と、レンは思わず小さく笑ってしまったのと同時に1羽の梟がやって来ては、レンの前に一通の手紙を落として行く。
『親愛なるレン
今週の金曜22時、そちらへお邪魔しようと思うのだが都合はよろしいかな?
その際大事な話がある故、一緒に来てもらいたい所がある。それに協力してもらえると嬉しい。
返事はこの梟でされたし。それではまた後日に。信頼を込めて。 アルバス・ダンブルドア』
レンは慌てて杖を振るい、ダンブルドアに予定は空いている事、逢える日を楽しみに待っていると書いてはその梟に持たせ、リーマスはどうしたんだい?と首を傾げた。
「今度の金曜日の夜、ダンブルドアが手伝って欲しい事があるから迎えに来るって。大事な話もあるって言ってたわ。」
それにリーマスは心配そうな顔をしたが、何かをしている方が気も紛れるか。と小さく呟いては渋々了承した様だった。
数日後、レンは食事を済ませ、リビングで新聞を読んでいるリーマスを置いては、庭でバックビークと戯れていた。
本部を引き払う事になり、彼処にひとりぼっちは可哀想だとレンは独断になってしまったが、バックビークを連れてきたのだ。
レン達が魔法省に突入した際、シリウスと連絡が取れなかったのは、クリーチャーがベラトリックスの命令を聞き、バックビークに怪我を負わせ、その手当てをしていたからだったそうで、あの時冷静な判断ができなかった自分自身を再度酷く後悔をした。