「バックビーク…ごめんね。シリウスが居なくなってしまって…寂しいわよね。」
庭に横たわるバックビークにそう声をかけると、バックビークはレンの頭を甘噛みし、慰めてくれるの?とレンが言うと、バックビークはその嘴をレンの顔に擦り寄せた。
「優しい子ね。…有難う。私は大丈夫よ。」
そう言うと、パチンッと言う音と共にすぐ側の木にダンブルドアの姿が現れる。
夜の10時丁度だった。
「ダンブルドア先生、こんばんは。」
そう言うレンにダンブルドアはにっこりと微笑んでは挨拶を返してくれるも、その場にしゃがみ込むと、無理なダイエットはしてはならんぞ?ワシはもう少しふっくらとしたレンの方が好きじゃ。と悪戯っぽく言えば、ポンポンとレンの頭を撫でてくれる。
リーマスも慌てて立ち上がれば中へと促し、ダンブルドアはレンを連れソファに腰をかけた。
「この様な夜更けにすまんかったの。」
「いえ。問題はありません。」
「ダンブルドア…その、レンはまだ不安定で…。」
「そうみたいじゃの。夜な夜な物思いに耽るよりは、体を動かして疲れて眠った方が良いかと思うて、息抜きがてら夜の散歩に誘うたのじゃよ。」
そう悪戯っぽく言うダンブルドアに、心配そうにレンを見つめるリーマス。
「もし途中、魔力が暴走しても…ダンブルドア先生が一緒なら大丈夫よ。リーマスも心配しないで、任務に戻っていいのよ。私よりも騎士団の任務の方が大事だわ。」
そう言うレンに、眉をしかめるリーマス。
レンの方が大切だ、と言いたげだが、ダンブルドアがいる手前、そんな事も言えないのだろう。ダンブルドアもそれがお見通しの様でほっほっほっと楽しそうに笑った。
「ハリーを迎えに行く際、ちょっと話そうと思うておったのじゃが、先にレンに伝えておかねばならぬ事があっての。」
その言葉に2人同時に首を傾げたが「シリウスの遺言の事じゃ。」と言われれば、ピクッとレンの身が震えた。
「レンが水晶で見たとその言葉を聞いて、万が一の時にと用意しておったようじゃ。それでの、シリウス個人のある程度の私物は…キミの屋敷にあるシリウスの部屋にある様じゃが、それはレンに託すとの事じゃ。」
レンは小さく頷いた。