そのまま漏れ鍋の外に出ればレンは「懐かしい。」と微笑み「これくらいいつでもしてやるぞ」とハグリッドも笑っていた。
どうしてだろう、最近こうして人の温もりが恋しくなる事が多い。
そんな事を考えていれば、ハグリッドはマグル達が吃驚仰天して見つめるのも御構い無しに此方へと走って来る車に向かって「ハリー!」と大音量で呼びかけた。
ハリーが車から降りた途端にハグリッドはレンを降ろしてハリーを力一杯に抱きしめた所為で、レンは巻き込まれる様にハリーと一緒に抱きしめられてしまう。
「ウィザウィングズな。ハリー…あんがとなあ。あいつ凄く喜んでてよ。」
「それなら僕も嬉しいけど、ハグリッドにって言ってくれたのはレンなんだ。」
ハリーは肋骨を擦りながらニヤリと笑った。
「警備員がハグリッドの事だって僕達知らなかったよ。」
「ウン、ウン。まるで昔に戻ったみてえじゃねーか?あのな、魔法省は闇払いをごっそり送り込もうとしたんだが、ダンブルドアが俺1人で大丈夫だと言いなすった!」
ハグリッドは両手の親指を胸ポケットに突っ込んで誇らしげに胸を張った。
そしてハグリッドの言葉でモリーとアーサーが先頭にダイアゴン横丁へと歩いて行く。
そうか、土曜日に〜とモリーが言っていたのは、こういう魔法省からの護衛の件もあるのか…とレンは1人納得してしまった。
ハリーはレンと直ぐにその手をとって繋ぎ「こうしてても互いに杖は握れるだろう?」と悪戯っぽく笑うハリーにレンは思わず笑ってしまう。
「ハーマイオニー、貴女、目、どうしたの?」
レンは心配そうに空いている手をハーマイオニーに伸ばすも彼女は苦笑しその手を下ろさせる。
「あの双子が残した悪戯グッズよ。」
「逢ったら、お返しのパンチしてあげるわ。」
その言葉にハーマイオニーはくすりと笑う。
ダイアゴン横丁は相変わらず今までのダイアゴン横丁とは変わっていた。
夏の間に配布されていた魔法省パンフレットに書かれた張り紙を拡大した物を貼ってあったり、捕まっていない死喰い人のモノクロ写真などもあった。
ベラトリックスの手配書は見ると燃やしたくなる衝動にかられるので、レンはそちらを見ないようにしていた。
あちらこちらにボロの屋台が出現し怪しげなアイテムを売っていて、仕事中なら取り締まれると悔やむアーサーをモリーは急いでいるから止めてと言えば買い物リストを調べ始めていた。