「暫くこうしてドラコの事を見ていなかった気分だわ。随分背も伸びたのね。上を向かなきゃ話せないもの。」
「あぁ。力もつけてるさ。…なぁ、レン…帰ってきてくれないか?その方がキミの命も安全なんだ。」
「お話ってその事?」
「いや…それもあるが、もっと別の話さ。…此処で話す様な事じゃない。学校で、また話すよ。」
ちらりと杖を構えたままの2人を見遣れば、邪魔をされたくないんでねと嫌なものを見る様にレンの後ろを見ていた。
ハリーはレンの腕を引っ張り自分の後ろへとやれば、その背で前が見えなくなり、本当大きくなったとレンは場違いな事を思ってしまう。
「レンは渡すつもりはない。家やレンをあんなにしておいてよく言えるな。」
ロンもハーマイオニーを守る様に後ろにやっており、ハーマイオニーは「そんな価値はない」と囁いているが2人は聞く耳を持たなかった。
「フン、学校の外で魔法を使う勇気なんかないくせに。」
ドラコは煽る様にせせら笑った。
「グレンジャー、目の痣は誰にやられた?そいつに花でも贈りたいよ。」
マダム・マルキンは厳しい口調で「いい加減になさい!」というと振り返り加勢を求め、ローブ掛けの陰からナルシッサが姿を現した。
「私の息子をまた攻撃したりすれば、それが貴方達の最後の仕業になる様にしてあげますよ。」
「へーえ?」
ハリーは一歩進み出て、蒼褪めてはいてもベラトリックスに似ているナルシッサの顔をじっと見た。
並んだ2人は同じくらいの背丈で、レンは少し驚いてしまう。