騒がしさに目を覚まし眠そうに目を擦りながらレンが声をかければ「違うわよ。」とハーマイオニーは苦笑をする。
「なんの話?」
「貴女が隠れ穴に泊まってくれないかなって言ったのよ。」
「無理ね。貴女達は寝てる間に吸魂鬼に襲われたくはないでしょう?」
それはそうだけど…と反論できなくなってしまえばハーマイオニーは大きく息を吐いた。
隠れ穴に着けば、レンは買ってきてもらった教科書を受け取り、それにお礼を言い帰ろうとするも、ハリーによって制される。
「また、逢いに行っても良い?」
「勿論よ。自分の家だと思って何時でも暖炉を借りて飛んで来て良いわよ?」
確かここに…と鞄の中をガサゴソと漁っていれば小さな巾着を1つ取り出しそれをハリーに手渡す。
「携帯用煙突飛行粉よ。私にはもう必要ないしあげるわ。来る時は必ず誰かに一言言うか書き置きを残して来てね?」
「判った。」
「レン、夕飯は食べて行きなさい。」
「おじ様、折角ですけどお気持ちだけで。久し振りの人混みに疲れたので、今日は帰ります。いつも心配してくださって有難うございます。」
レンはそう言うと小さく頭を下げて姿くらましをした。
「あの子、クリスマスに家に来なさいって言っても来なさそうね…なんか独りになりたがってる気がするわ。」
「モリー、無理もないさ。シリウスがあんな事になって…髪まであんなになってしまったんだ…。襲撃を受けた際、アクアにそっくりな遺体を使って来た様だしね…遺体がまだ見つかっていないんだ、それは堪えただろう…今のレンの心はギリギリのところを保っている様に思えてならないんだ。以前病院の診察でも心意的なもので保ってると診断されたそうだしね…彼女の心がいつか壊れてしまわないか、そっちの方が心配だ。」
モリーとアーサーがそう呟いていたのをハリーは聞けば、心配そうな表情を浮かべた。
「そう言えば、僕が助けに行った時、なんか炎に囲まれて地面に座って悲しそうにしていました…。」
「自分の親にそっくりな遺体を燃やさざるを得ない…辛かった事だろう。」
アーサーはまるで自分の子供を心配する様な表情を浮かべて溜息と吐いた。