「それじゃ、亡者が目撃されたのですか?間違い無いんですか?あの人がそれを使っているんですか?」
バーバティ・バチルが甲高い声で聞いた。
「闇の帝王は過去に亡者を使った。となれば、再びをそれを使うかもしれぬという想定をするのが懸命というものだ。クレスメント、お前なら判ろう…襲撃を受けた際、何がやって来たかね?」
「吸魂鬼と亡者が押し寄せて来ました。」
「そのような者達が自発的に群れをなし襲いかかるとは到底考え難い。…さて、諸君は我輩が見るところ、無言呪文の使用に関してはズブの素人だ。無言呪文の利点は何か?」
レンは手を挙げハーマイオニーも手を挙げれば、辺りを見渡し、スネイプはレンを指した。
「相手の不意をつけるという利点を持つ事が出来ます。声を出さぬという事は、それだけ呪文が相手にかかる成功率を上げそれ即ち生存率を上げる事にも繋がります。」
「左様。呪文を声高に唱える事なく魔法を使う段階に進んだ者は呪文をかける際、驚きという要素の利点を得る。いうまでもなく全ての魔法使いが使える術では無い。集中力と意志力の問題であり、こうした力は諸君の何人かに…欠如している。」
スネイプは悪意に満ちた視線をいつも通りにハリーに向けた。
「これから諸君は二人一組になる。一人が無言で相手に呪いをかけようとする。相手も同じく無言でその呪いを跳ね返そうとする。…クレスメント生徒に見本を見せてやりたまえ。」
「私が先生を襲えばいいんですか?」
レンのその言葉にやれるものならどうぞ?と言いたげにスネイプの眉が上がった。
「3の合図で好きにやってみたまえ。」
決闘に習ったのだろう、スネイプがそういうと、ドラコが「1…2…3!」とカウントすれば、スネイプの杖から武装解除の光線が飛びレンは盾の魔法で防ぐのと同時にその魔法をスネイプにかけ返した。するとスネイプは僅かに瞳を大きくすればそれを上へ弾くように防ぐと天井で火花が散った。
「見事だ。10点くれてやろう。」
レンはぺこりと頭を下げれば、他の生徒達を2人1組にし、レンには古びた本を手渡した。
「無言呪文を心得ているお前にはこの授業、別の課題をやろう。これを学んでおくようにと校長からだ。」
そう言われその古びた本を開くと中はびっしりと古代ルーン文字で書かれていた。
「流れ弾にも当たらぬ様注意しておく事だな。」
スネイプはそう言い、辺りは練習を始めていた。DAの会合でもそうだったが、誰も口を動かさずにやるという事は最初からでは無理の様だった。
ヒソヒソと呟く声が聞こえ、レンは思わず口元が緩んでしまい、いかんいかんと無表情になれば、その本に集中する。
気が付くと授業が終わっており、ハリーがレンの肩を叩いてそれを教えてくれ、レンは鞄を持ちそれを読みながら歩いた。