贈られたドレスローブを身に纏い、レンはリビングに下りていけば、またリーマスが驚いた様な表情を浮かべていた。
「そんな服、持っていたのかい?」
「ううん。頂き物よ。」
レンがそう言いながら苦笑を浮かべたので、リーマスは大体の贈り主が判ったのだろう、同じように苦笑を浮かべた。
「まぁ、当主としてお招きいただいているんだ、正装はしていかなければね」
リーマスはレンの側まで来ると、ソファまで促し、そこに座らせるとレンの後ろに立った。
「黒も似合うけれど、私はもっと淡い色がレンには似合うと思うね」
そう言いながら、レンの髪に何処からか取り出した櫛を通してくれる。
レンはされるがまま、抵抗はせずにその言葉を苦笑しながら聞いていたが、リーマスがいったいどんな髪にするのか気になり鏡を取り出し自分の目の前に置いた。
リーマスは梳かし終えると、少し髪を取り、杖に巻きつけて、少ししてからその杖を髪から抜く…
するとそこだけ綺麗に巻いたように、髪がクルクルッとなりレンは歓声を上げた。
「リーマスは器用なのね。」
「キミほどではないよ。」
慣れた手つきで、次々にストレートだった髪に癖をつけていくリーマス。

「私は器用じゃないわ」
「少なくとも、人狼薬を作れる人を、私は不器用だとは言えないけれどね」
リーマスはそう言うと、レンはクスクスと笑い「たまたまよ」とふざけて見せた。
暫くしてリーマスは、全ての髪に癖をつけ終えると、再度髪に櫛をいれる。
すると不思議な事に綺麗にウェーブのかかった髪になり、レンは魔法みたいねと漏らしながら笑みを浮かべる。
リーマスはそれに笑みで返しながら髪を纏め、整えてくれると終わったよと、首筋にキスを落とし隣に腰を掛けた。
レンはそれに頬を少しだけ紅く染めて、ありがとうと小さくお礼を言った。