「運んでくれて有難う」
「礼を言われるようなことではないさ」
レンがシリウスを真直ぐに見てそういえば、シリウスはレンを見て苦笑を浮かべる。
「それはマルフォイの趣味か?」
その服装とメイクにシリウスは眉を顰めれば、今度はレンが苦笑を浮かべる番だった。
「ドレスはルシウス、メイクはナルシッサがしてくれたわ」
レンがそう答えればシリウスは自分の服の袖で、レンの唇をなぞりルージュを拭き取ったのでレンはその行動に驚き止っていた。
「お前に真っ赤なルージュは似合わないだろ。もっと淡い色が良い」
「リーマスも、このドレスを見た時に言ってたわ」
その言葉にシリウスは少し満足そうに「そうだろうさ」と言葉を漏らすとやっと笑みを浮かべてくれた。
シリウスは少し泉に近付くと木の側に腰を掛けたのでレンもそこへゆっくりと歩いてく。
「ねぇ、シリウス?」
「ん?」
「クレスメント家当主をパーティから掻っ攫ったお気持ちは?」
少しだけ悪戯っぽく笑みを浮かべれば、初めは驚いたシリウスもニヤリと子供の様な笑みを浮かべた。
「プリンセスをお救いした気分さ」
「それじゃついでにもう1つお願いをきいてもらえるかしら?」
シリウスは何を言い出すのかといった表情を浮かべ、レンはそれにニッコリと微笑む。
「そんな大した事じゃないの。ただ…ずっと前からしたかった事があるの」
「別に構わないが…」
シリウスのその言葉にレンは嬉しそうに微笑めば、小さく「それじゃ失礼します」と声をかけてから、シリウスの膝の間に座り彼の胸を背凭れにすれば、恥ずかしそうに頬を紅く染める。