第21話
しおりを挟む
「なんと!こんなにあっさり受け入れるとは…流石だ!」
レンは良く判らないといった様に首を傾げるが、ファッジは特に気にしていないようだ。
「さて、これから君は未成年だが、当主として成人した者と同じように扱われる。罪を犯せば大人と同じように裁かれ、発言の一つ一つは大人と同じ重みがある事を心得てもらおう。特にクレスメントとしての発言は偉大な…大きな影響力がある。滅多な事は口にしない事だ」
レンはこくりと頷いて理解した意を伝える。
「そのリングはクレスメント家当主の証ですぞ。失くされぬ様に…」
「伯父はこのような物つけておりませんでした…」
「姫君の叔父上は正式な継承者ではなかったのですよ。クレスメントの力を微量にしか受け継いでいなかった」
ルシウスがそう言うと、レンは自分に厳しく当たっていた理由が少し判った気がした。
「まぁ、今の瞬間を持ちまして、貴女は正式なるクレスメント家当主だ。クレスメント家の全財産全ての物が貴女に引き継がれました。これで暴走の件は水に流しましょう…魔法省のため働いてくださる事を願っていますよ」
ファッジは言いたい事、やりたい事を終えると上機嫌で部屋を後にした。
レンはそのままベッドに体育座りをすると膝に顔を埋めた。
「ルシウス…ごめんなさい。少し一人にして欲しいの」
4/8
←前へ    次へ→
目次へ