第21話
「力を暴走させた罪を背負い学校を辞め罪を償い続ける道か、当主となり、ホグワーツに通うことは許されても、もう子供としての時を過ごす事は出来ない道かどちらかを選べと…」
2人から笑みが消えたようだったが、レンはそのまま気にもせず話を続けた。
「だから、私…当主になることを選びました。もう子供でいてはいけない…許されない事だけれど…」
レンはそこまで言うと、真直ぐにダンブルドアを見つめ、その瞳からは無意識に涙がこぼれた。
「私、ホグワーツも失いたくない…私、あそこが好きなんです…」
レンは自然とその言葉が零れ、ダンブルドアはブルーの綺麗な瞳を優しく微笑ませて「ホグワーツは君を拒んだりはせぬ。今までも、これからもじゃ」と言ってくれた。
レンはその言葉を聞くといてもたっても居られず、ダンブルドアに飛びつき腕の中でワンワンと声をあげて泣き続けた。
ソファに座りながら自分を抱き締め、撫でるその手がとても暖かかった。
「レンはまだ12、3歳の子供なんですよ?そんな子にこんな重たいモノを…何も今、脅しのように押し付けなくても」
「じゃが、リーマス。クレスメントを断絶させる訳にはいかぬ。ヴォルデモートがこの力を狙っておるのじゃ…家が断絶し此処に居れなくなってしまえば…奴等は必ず守りの無くなったこの子を狙うじゃろう。」
まどろむ意識の中でダンブルドアとリーマスがそう話しているのが聞こえる…
瞳を開けられず自分を優しく撫で続けてくれる手が心地良い。
「この子なら大丈夫じゃ。思ったよりもしっかりと自分の運命に立ち向かっておる…ワシはこの子を誇りに思うぞ」
「私は気が気じゃありません。この子までアクアの様になってしまったらと思うと…」
「そんな事にはさせぬ…あの様な悲しい事件は二度と起させぬ…失われた笑顔も…きっと取り戻してくれると、ワシは信じておる。ワシらがしっかりとこの子を見ていてさえいれば、この子はちゃんと歩いていける子じゃと信じておるよ」
あぁ、自分にはまだこうして心配してくれる人が居るんだと、ぽっかりと開いた心が少し満たされた気がした。
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