第24話
次の瞬間、何かがレンの腰をしっかりと掴み、勢い良く木立の中に引きずり込まれ、レンはそれに手を触れれば、大きな毛むくじゃらな足だった。
「ハリー!ロンっ!逃げて!!蜘蛛よ!」
その声にハリーが振り向くと、まもなくハリーも同じように掴まりレンと同じ方へと運ばれていく。
ロンも抵抗する間も無く掴まってしまったらしい。
ファングはキャンキャンと騒ぎ怪物から逃れようとしていたが、結局は掴まってしまったらしく、皆怪物に挟まれ真っ暗な闇の中を移動し続けた。
暫くすると真っ暗闇が突然薄明るくなり、地面を覆う木の葉の上に巨大な蜘蛛がうじゃうじゃとしていた。
今自分たちを運んでいる蜘蛛の仲間だろうとレンは思った。
月明かりが照らす窪地を囲むように蜘蛛達が群がると、その中心に巨大な靄の様なドーム型の蜘蛛の巣があるのを見つけると、その方向へと向かい体が中を浮き、滑り落ち、体勢を崩した瞬間に首に下げていた母の形見が零れ落ちそうになりレンは慌ててそれを止め背中から落ちて行った。
形見のものが首にちゃんとさがっているのを確認してから、ゆっくりと体を起こすと、同じようにハリーやロン、ファングもなだれ込み、興奮した巨大な蜘蛛達が鋏をガチャガチャ言わせながら何かを話していた。
「アラゴグ!アラゴグ!」
その声に呼ばれるように、蜘蛛の巣のドームの真ん中から、小型の像ほどもある蜘蛛がゆらりと姿を現した。
胴体と足を覆う黒い毛に白いものが混じり、鋏のついた大きな頭に8つの白濁した目があったが、その瞳はもう光を映していない様だった。
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