第24話
「なんの用だ…?」
「人間です」
「ハグリッドか?」
「知らない人間です」
「待ってください!」
レンは慌ててそう答えると「殺せ」と言い立ち去ろうとしていたアラコグの動きが止まり、その見えない瞳がレンを捉えた。
「懐かしい臭いだ…」
アラコグの毛むくじゃらの足が一本、何かを確かめるかのように、レンの方に伸び、頬を撫でながら首筋をなぞり、母の形見に触れるとその動きが止まった。
「アクアか…」
「その娘です。母をご存知なのですか?」
「一度…あった事がある。救ってもらったことがある。アクアはどうした?」
「亡くなりました。…親友との絆の為に命を捧げたと聞いております。」
レンがそう言うと、レンに触れていたアラコグの足が少しだけ震えた。
すると、ゆっくりレンから足を離す。
「この者以外は殺せ。」
アラコグはそう言うと、レンは慌てて「待って!」と声をかけるがその続きをハリーが話し始めた。
「僕達、ハグリッドの友達なんです」
カシャカシャと窪地の中の蜘蛛達が一斉に鋏を鳴らした。
「ハグリッドは一度もこの窪地に人をよこした事は無い」
「ハグリッドが大変なんです。それで僕達が来たんです」
ハリーが息を切らしながらそう言うと、気遣わしげに「大変?」とアラコグの声が響く。
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