第26話
あの時のシャルの温もりがジニーを通して伝わった気がした。
「私は…あの時に私を支えてくれた人の様に、誰かの役に立ちたいし、闇の魔術に泣かされる人が1人でも少なくなれば良いって思ってる。」
レンがそこまで言うと、ジニーは顔を上げてレンの顔を見つめる。
「だから、ジニー…1人で悩まないで?何かあったら話して頂戴ね。勿論私にじゃなくても良いわ。貴女には、お金に変えられないくらい素敵な家族が居るのだから…」
ジニーはそこまで聞くと、涙を手で拭いニッコリと微笑んでくれた。
レンはそれを見ると僅かにだが微笑む事が出来た。
「レンってお姉さんみたいね。…でもごめんなさい。貴女は今大変な時なのに…」
ジニーが気遣わしげにレンを見つめ、レンの顔からはいつの間にかに表情がまた消えていた。
「家族は皆殺されてしまったけど…乗り越えなきゃ、立ち直らなきゃいけないって判ってるの。だから、大丈夫。当主である事にも、そのうち慣れるわ」
「私…私、レンの家族になるわ。私、血は繋がってないけど、お姉さんが欲しいなって思ってたの」
ジニーはそう言いレンを励ましてくれているようだった。
レンはそれにジニーの頭を撫でて「ありがとう」と小さく答えた。
それからのジニーは落ち着いたようで、レンに何気ない話を沢山してくれた。
兄たちの話や家族の思い出。どれも暖かいものだった。
「ジニー、この日記は私が預かってもいいかしら?休憩時間になったら先生に渡してくるわ。」
レンがそこまで言うと、ジニーはとても不安そうな表情をしたので、レンは慌てて言葉を続ける。
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