第26話
それを見た瞬間、体中の血液が引いて行くのがわかった…ジニーはスリザリンの後継者に殺されてしまう。
そう思うと、一瞬にして、あの日の光景が目の前に広がった…
床に転がるシャルの亡骸。そしてその先に伯父と叔母が目を見開いた状態で倒れている。
シャルの亡骸を抱き上げれば、その姿がジニーへと変わりレンはその場に崩れ落ちる様にしゃがみ込んでしまう。
その瞬間に見えていた風景が変わり、ふと足元に現れたモノに視線を向ければ男性が隣に横たわっているのだ。…そう…幼い頃、その現場を目撃した…ヴォルデモートが殺したハリーの父親、ジェームズ・ポッターの亡骸だ。
パッと視界が一室に変るとジェームズの遺体が今度はハリーの母親リリーのものに変わり、黒いローブに身を包んだ男が赤ん坊に詰め寄ると、レンは耳を塞ぎ瞳をぎゅっと閉じた。
そのまま目を閉じても緑の閃光も、起こらなかった。
“さぁ、一緒に来い”
が、代わりにそのローブの男はレンの腕を掴みそう言うと、レンは首を振った。
いくら耳を塞いでも、瞳を閉じてもその光景は消える事がなかった。
赤ん坊のハリーの瞳がレンを責めるように睨み続け、亡くなっているリリーの見開いた瞳もレンを責めているような気がして、レンは一度開いた瞳をきつく閉じてしまう。
男はレンの手を取り無理矢理に立たせ、直ぐ側の部屋に入り”開け”とパーセルタングで言うと、辺りが眩い白い光に包まれると瞼を通してでも解るほど明るい光が辺りを包み込む。
“夢幻に惑わされて囚われてはいけません。お嬢様はしっかりと前を見なければなりませんです!”
その光の中、シャルの声が聞こえた気がすると、レンはハッとし辺りの風景が女子トイレに早変わりした。
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