第26話
「シャル…?」
レンは小さく呟き、辺りを見渡すと、手洗い台が回って動いており、沈み込み消え去ると、その場に太いパイプがむき出しになっていた。
次の瞬間、レンは背中に鋭い痛みが走りよろめきながらそのパイプへと飲み込まれるように落ちていく。
レンは背後にスリザリンの後継者がいて自分に失神呪文をかけたのだと理解した時はもう既に遅く意識が段々と闇に呑まれていった。
我ながら、なんと間抜けなんだろう…遠のく意識の中、レンは心底そう思った。
「レン、しっかりして!…死んだら駄目だ!」
どれだけそうしていたのか判らない。
レンは急に体を揺さぶられ、遠くの方から声が聞こえる。
「レン…ッ…僕…」
レンを揺さぶっていた人物がレンを強く抱き締め、頬にあたる相手の頬が濡れているのがわかった。
「ハリー?」
レンがその人物の名をゆっくりと瞳を開きながら呼べば、周りにいた人達から安堵の息が漏れるのが解る。
ハリーは強く抱き締めていたレンの体を、ゆっくりと放すと、レンは辺りを見渡した。
場所はお世辞にも綺麗とはいえない場所で、全然見覚えのない風景…いったい此処が何処かすら判らなかった。
杖に明かりを灯し、後ろにはロックハートが真っ白な顔をして立っており、その更に後ろにはロンがロックハートに杖を向けて立っている。
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