第3話
「ハリーはっきり発音しないとダメよ。それと、間違いなく正しい火格子から出る事。」
そうモリーが説明している間にジョージもフレッドの後に続き姿を消す。
「ハリーは大丈夫だよ、モリー。煩く言わなくとも」
アーサーは煙突飛行粉を摘みながらそう言う。
「でもあなた。ハリーが迷子になったらおじ様とおば様に何と申し開きできます?」
「あの人達はそんな事気にしません。僕が煙突の中で迷子になったら最高に笑えるって喜びます。心配しないで下さい」
とハリーは言うとモリーは少し考えるように間を取った。
「おば様。私はクレスメントの力を使う事ができます。まだ少ししか使えませんが…力の一つに人の魔力を関知し探し出す事が出来る力があるんです。」
レンがそこまで言うとモリーはクレスメントの力を知っているのかハッとした。
「万が一ハリーが迷子になったら私が探しに行きます」
以前、森の中で使ったハグリッドを探す力を思い出し言うと、モリーは安心してくれた様だった。
「それなら、アーサーの次に…。そしてレンはハリーの次にね?」
「肘は引っ込めておけよ」とロン。
「それに目は閉じてね。煤が…」とモリー。
「モゾモゾ動くなよ。動くととんでもない暖炉に落ちるかもしれないから」とロン。
「だけど慌てないでね。あんまり急いで外に出ないでフレッドとジョージの姿が見えるまで待つのよ」
ロンとモリーはそうハリーに教えていたが、レンは何も教える事が出来なかった。
上手く着地も出来ない奴があれこれ言っても仕方ないだろうと思ったからだ。
ハリーは教えられた事を忘れない様にしながら、粉をひと摘み取り、暖炉の前に進み出る。
緊張しているのだろう、深呼吸してから粉を炎に投げ入れ中に入った。
「ダ、ダイア、ゴン横丁」
ハリーは見事に噛みながら姿を消すと、モリーは口に手を当てて驚きの声をあげた。
ロンも固まっている。
「ね、ねぇ…あれって…なんて聞こえた?」
恐る恐る訊ねるモリー。
「ダイナゴにょこちょ」
アーサーが真似をする様に早口で言えば、モリーは青褪める。
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