第3話
双子の悪戯っぽい所はアーサー似なのかもしれないとレンは小さく思えば笑みが零れてしまいながらもゆっくりと瞳を閉じる。
“クレスメントの血よ、我に従え”
そう強く願いハリーを探して…と念じながら魔力を探ると、見覚えのある店の風景が頭の中に浮かぶ。
古びたミイラのような手…その他にもよく解らない曰く付きの様な品物が頭の中に浮かんでくる。
この店は…確か、以前連れられて行った事があった。
レンは「行ってきます」と皆を安心させる様に笑み言うと粉をひとつまみし、小さく「ボージン・アンド・バークス」と呟き姿を消した。
「…というか…賢明ではないぞ…」
と、男の人の声がしている中にレンはまた着地に失敗し店の中に流れ込んでしまう。
「ケホッケホッ」
思った以上に手入れされていないこの店の暖炉は煤だらけで、レンは煤塗れになりながら咽込むがその店に居た人物達が驚き止っているのに気付かなかった。
「暖炉ぐらい、掃除しておきなさいよ…ケホケホッ」
「それは申し訳ございません、ミス・クレスメント…この店にそうやって来られる方はいらっしゃいませんでしたので…」
そう言ってカウンターの奥から現れたのは店主のボージンで、猫背の男性で脂っこい髪をしている。
この店には何度かルシウスに連れられてきた事があったので、店主とも顔見知りになっていた。
「あー…ごめんなさい」
レンはまさか人が居るとは思って居なかった為、言い訳を考えていなかった事に戸惑いを見せる。
何時も接客に精を出すような人物ではなく行く度に自分達以外の客を見た事なかった為、誰かが居るとは思っていなかったのだ。
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