第27話
ロックハートはロンのスペロテープでぐるぐる巻きにされ調子の悪い杖を頭上にかざした瞬間、レンはハリー達の前にでて庇うようにすれば、ロックハートは一声叫んだ。
「オブリビエイト、忘れろ!」
レンが力を発動させる前に、杖は小型爆弾並みに爆発しトンネルの天井から大きな固まりが、雷のような轟音を上げてバラバラと崩れ落ちはじめると、ハリーはレンの手をグイッと引っ張り後ろに飛び退いて床をすべり、レンの頭を自分の胸にぎゅっと押し当てそのまま床に丸くなるように庇い続けてくれている。
ハリーの体と自分の体が密着し、ハリーの速く打ち響く鼓動がよく聞こえていた。
生きている…まだ生きていて自分を守り、信じ必要としてくれる人がまだ居るんだ…
レンははっきりとそう思う事が出来ると、心が少し軽くなった気がした。
暫くすると、その轟音が止み、ハリーはゆっくりとレンの上から退くと「大丈夫?」と声を掛けてくれる。
「えぇ、大丈夫…ありがとう、ハリー」
ハリーの優しさが、守ってくれた力強さが暖かく心の中に広がった。
ハリーはレンに手を差し出し立ち上がらせると、壁に向かい「ローンッ!」と叫んだ。
「大丈夫か?ロンッ!」
「此処だよ!僕は大丈夫だ!でも…こっちのバカは駄目だ。杖で吹っ飛ばされた!」
ロンの声は壁の向こう側から響き渡り、声を聞く分には元気そうだった。
レンは壁の隙間を見つけそこから様子を窺うと、ロンがロックハートを蹴り飛ばし「アイタッ」とロックハートの声が響き渡った。
「さぁ、どうする?こっちからは行けないよ。何年もかかってしまう」
「ロン、大丈夫なの?怪我は無い?」
レンは、発見した小さな穴からそうロンに声をかければ「大丈夫」と返事が返ってきてレンはホッとした。
ローブのポケットから杖を取り出すと、杖の先っぽを自分が掴むようにしてその穴から杖を出しレンは言葉を続ける。
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