第29話
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ハリーが持っていたバジリスクの牙が日記帳を貫き、耳を劈くような悲鳴が長々と響く。
日記帳からはインクが激流のように程走り、ハリーの手の上を流れ床を汚していく。
レンは震える手で、ハリーの腕をしっかりと抱き締めながらリドルの方を見る。
リドルは身を捩り悶え悲鳴を上げのた打ち回り…そして弾けるようにして消え、リドルが居た場所にはハリーの杖だけが残されていた。
「レン、大丈夫?」
ハリーが心配そうにレンにそう声をかけると、レンは小さく頷いて見せた。
「ハリーは?…大丈夫?何処か…痛いところは?」
ハリーはニッコリと微笑み首を横に振った。
「大丈夫。煙突飛行で何キロも旅したんじゃないかってくらい、疲れたけど…それだけだよ」
ハリーはそう言うと、レンは強くハリーを抱き締めた。
「良かった…本当に…良かった…」
「うん、僕はこの通りちゃんと生きてる。大丈夫だよ…心配かけてごめん」
「うん…お願いだから…私何でもするから…だから、死んでしまうような事言わないでね…」
ハリーは頷き、一度レンをぎゅっと抱き締めるとゆっくりと離れ、レンの瞳から零れる涙を指で拭う。
そしてレンを見つめれば優しく微笑んでくれ、ゆっくりと立ち上がる。
ハリーがフラフラッとしたのをレンは慌てて支え一緒に立ち上がり、支えながら歩いていく。
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