第29話
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ハリーは杖を拾い、組み分け帽子を拾い、そしてバジリスクの上顎を貫いていた眩い剣を引き抜くと、辺りに微かな呻き声が聞こえ、ジニーが身を起こした。
レンはハリーを支えたまま出来る限り急いでジニーの元へと歩いていく。
ジニーはトロンとした瞳で、バジリスクやレン、そしてハリーを見ると、その視線が段々と下へと降りていく。
ハリーの手にしている日記帳を見たのだろう、ジニーは身震いし大きく息を呑むと、涙がどっと溢れ出た。
「ハリー…私…朝食の時、貴方に打ち明けようとしたの…でも、パーシーの前では言えなかった…ハリー、私がやったの…私そんなつもりじゃなかった…嘘じゃないわ…」
「もう大丈夫だよ」
ハリーは安心させるようにそう言うと、日記帳を持ち上げてそれをジニーに見せた。
日記帳の真ん中は毒牙で焼かれ穴が開いている。
「リドルはお終いだ。見てごらん!リドル、それにバジリスクもだ。おいで、ジニー。早く此処を出よう」
「私、退学になるわ」
ジニーは長男のビルがホグワーツに入った時から憧れていたのに、もう退学になるのだと涙を零したが、レンはハリーの腰を片手で支えもう片手をジニーへ差し出し立たせるとニッコリと微笑んだ。
「大丈夫。ダンブルドアが寛大な処置をなさってくれるわ。ジニー自身が望んでやった事ではないもの。」

ハリーはレンの手を離れ、先頭を歩き始めていた。
バジリスクの亡骸を乗り越え、来る時に通ってきた暗いトンネルを数分歩くと、岩がずれ動くような音が鳴り響く。
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