第30話
モリーとアーサーがジニーを連れて医務室へと向かうのを見届けるとダンブルドアはレンを優しく見つめ言葉を続ける。
「レン、キミもその体でよう頑張った。」
「先生、私は何もしてません。ただ、ヴォルデモートの魔法に振り回されていただけです」
「そんな事ない!」
ハリーは急に声を上げてそれを否定すると、レンはそれに驚き、ダンブルドアはニッコリと微笑んだ。
「キミは自分自身への評価がとても厳しいようじゃ。その評価以上に周りはちゃんと評価しておる」
レンはそれに何も言わなかったが、周りにいる人達を見渡せば反論の言葉はどこからも出てこなかった。
「今回の事でキミにはホグワーツ特別功労賞を授与する。あの状態でよく危険なホグワーツに戻り仲間を助けてくれた。今回の事で掴めた事が何かあるかね?」
「自分には…まだ、守るべきものがあるという事に気付かされました。それは私が生きることを望み、守ろうとしてくれ…信頼を寄せてくれる」
「そうじゃとも。キミは生きねばならん。亡くなった方の分までも…判るかの?」
「…はい。まだ前の様に戻れる自信は無いけれど、下を見続けてはいけない…そう思います。」
「よろしい…まだ、何かと辛いじゃろう。じゃがキミには仲間がおる。独りじゃないのじゃ…それが判ったのならば、よろしい。キミも医務室へと行きなさい。その傷を治してもらわねばの」
レンはハリーとロンを見ると、2人とも「今頃気付いたの?」というような表情を浮かべ3人が顔をあわせると2人とも笑ってくれた。
レンも自然と笑みがこぼれ、やっと笑えたような気がした。
4/7
←前へ 次へ→
目次へ