第3話
「この頃はどこでも同じでございます。魔法使いの血筋など何処でも安く扱われる様になってしまっていて」
「私は違うぞ。私には純血と姫君が一番の誇り」
「勿論でございますとも、旦那様。私もでございます」
ルシウスがレンを見て愛しそうな表情を浮かべレンは苦笑すると店主はルシウスとレンに深々と頭を下げ、大人の2人は商談の話の続きを始めた。
「私なんか崇拝したって何も良い事ないのに」
「クレスメントの名が持つ力は偉大なんだよ。」
「私は普通に暮らしてみたいわ。こうして友達と買い物を楽しんだり、何気ない会話で喜怒哀楽を感じる普通の生活」
「僕とそうしてるじゃないか。」
ドラコは商品を見ながらそう言うと、豪華なオパールのネックレスの前に立てかけてある説明書きを読んでニヤニヤと笑う。
「呪いのネックレスねぇ…」
レンはそう呟くが、ハリーの魔力を真隣に感じ視線を逸らせば黒いキャビネット棚に気配を感じる。
レンは棚の中にハリーが居る事を確信すると小さく微笑んで見せる。
「さぁ、出るぞドラコ。姫君もご一緒に行きませんか?」
ルシウスは話が終わると、ドラコにそう言い、レンを誘ってみせた。
「あー…私はもう少しこの辺りを見てから行きます。ついでに学校の物も買って行きたいから…またお会いしましょう、ルシウス。」
レンがそう言い笑みを浮かべれば、解りましたと言いドラコを引き連れて店を出て行き、店主はレンに視線を向けていた。
レンがそれに困った様な表情をすれば、ボージンは「失礼しました」と言い店の奥に消える。
レンはそれを確認してから店の出入り口まで行き辺りを見渡す。
ドラコとルシウスの姿はもう無く、戻って来ない事を確信すると、先程ハリーの魔力を感じたキャビネットの前に行き「もう大丈夫よ」と小さく呟いた。
ハリーは出来るだけ音を立てずに中から出てくると、そろーと外に出る。
「ボージン、それでは私は行きますね。また何かあったら来るわ」
店の奥にそう声を掛けて、レンもハリーに続いて店を出た。
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