第5話
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手を引っ張って連れ出したのはドラコだった。
無言でそのまま連れまわされ、気が付いた時にはマルフォイ邸に居た。
ルシウスの顔色を窺えば、まだ不機嫌そうで、顔にはまだ本で殴られた跡が残っている。
あの跡が痛そうだなと思うと”傷を触り癒せ”と指示が頭の中に浮かび、レンは首を傾げる。
レンはどうしてだかは解らないが、それに従うようにルシウスの側まで行くと「…少し失礼します。」と、ルシウスに声を掛け、そっと傷を指で優しく撫でる。
すると手が淡く光り、頭の中で浮かんだ指示通り、傷は癒え無くなった。
「姫君には、お恥ずかしい所をお見せしてしまいましたな」
傷を癒してもらった礼を言いながら、椅子に腰掛けやっとルシウスはそう口を開きレンは小さく溜息を吐いた。
「どうしてあんな意地悪な事を言ったのです?アーサーだって色々頑張っているではないですか」
「姫君はグリフィンドール寮に決まってから彼らに汚染されてきている様ですな…実に嘆かわしい」
ルシウスは酷く悲しそうにそう言うと、言葉を続ける。
「アイツラの取っている行動は魔法使いの面汚しにしか過ぎないのですぞ。貴女は貴女の父上の様に偉大になられる高貴なお方。あのような汚らわしい者達を庇う必要などどこにも無いのです。…お解りいただけますか?」
ルシウスはレンの瞳を冷たい表情で見つめ念を押した。
レンはこの人になにを言っても無駄だと判っていた。
レンの父、ヴォルデモートに心酔しているのだ…私を慕ってくれるのも彼の娘だからという理由…
そしてクレスメントの力をいかにヴォルデモートの為に使わせるか…きっとそれだけだろう。
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