第6話
スプラウト先生はベルトから鍵を取り、鍵を開け温室に入ると生徒達も次々と温室の中に入っていく。
レンもその流れに沿って温室に入ろうとした時だった。
「ミス・クレスメント!またお会いしましたね」
学生なのだから当たり前だとレンはちょっと思ったがそれを表情には出さず完璧なる作り笑いを浮かべ「ごきげんよう、ロックハート先生」と言うと温室に入ろうと足を進めたが、それを制されてしまう。
「あの、何か?」
「今度ご一緒にお茶でもいかがでしょう?」
「ご遠慮致しますわ。一応学生なので授業を受けなければ。」
「君の”力”について、是非お聞かせ願いたいのですがね、考えておいてください」
ロックハートは白い歯が見えるように笑みを浮かべ、レンはそれにニッコリと作り笑いをすると温室に入っていった。
レンが温室に入り台の側に立つと、その隣にハーマイオニーが並んで立つ。
「先生とお茶が出来る機会をお断りするなんて勿体無い事をしているわ」と言われたがレンは軽く聞き流してしまった。
なかなか授業が始まらないのを不思議に思い、レンはスプラウト先生を見るが、先程よりも不機嫌そうな表情をしている。
レンは温室の出入り口をチラリと見ると、ハーマイオニーの隣に少し間隔を取って立っているロンが「今度はハリーが捉まったんだ」と小さく答えた。
ハリーは少しすると温室に入ってきて、ロンとハーマイオニーの間に並び、スプラウト先生はそれを確認すると、大きな溜息をひとつ吐いてから授業を始めた。
今回の授業はマンドレイクの植え替えだった。
「マンドレイクの特徴が判る人は居ますか?」
そう先生が聞けば、皆の予想を裏切らずハーマイオニーが手を上げる。
「マンドレイク、別名マンドラゴラは強力な回復薬です。姿形を変えられたり、呪いをかけられたりした人を元の姿に戻すのに使われます」
「大変よろしい。グリフィンドールに10点」
ハーマイオニーの教科書と殆ど変わらない回答に先生は満足そうだった。
「マンドレイクは大抵の解毒剤の主成分になります。しかし、危険な面もあります。誰かその理由が言える人は?」
「マンドレイクの泣き声はそれを聞いた者にとって命取りになります」
ハーマイオニーはまたもや手を上げるとはっきりとそう答える。
「その通り。もう10点あげましょう。…さて、ここにあるマンドレイクはまだ非常に若い」
先生は一列に並んだ苗の箱を指差し生徒はよく見ようとして一斉に前の方に詰め、レンもその流れに流される様に前の方へ行くと、紫がかった緑色の小さな植物が百個ぐらい列を作って並んでいた。
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