第8話
きっと今学年の闇の魔術に対する防衛術の成績は最悪でリーマスに知られたらがっかりされてしまうだろうな…とレンは溜息を吐いた。
それから30分後ロックハートは答案を回収し、クラス全員の前でパラパラとそれを捲った。
こんなテスト、ドラコはやったらなんと言うだろうかと?今度ドラコに聞いてみようか。ふとそう思うとくすりと笑ってしまった。
「チッッチッチッ…私の好きな色はライラック色だという事を、殆ど誰も覚えていない様だね「雪男とゆっくり一年」の中でそういっているのに。「狼男との大いなる山歩き」をもう少ししっかり読まなければならない子も何人か居る様だ。第十二章ではっきり書いているように、私の誕生日の理想的な贈り物は、魔法界と非魔法界のハーモニーですね。もっともオールド・ファイア・ウイスキーの大瓶でもお断りはしませんよ」
とテストの答えをどんどんと彼は語り始めていた。
ロンとハリーは呆れているような表情をしていたし、前列に居たシェーマスとディーンは声を殺して笑っていた。
ふと隣を見ればハーマイオニーはロックハートの言葉にウットリと聞き入っている様で「…女の子って判らない…」レンは自分もその女の子なのにも関わらずそう思ってしまった。
「ところが、ミス・ハーマイオニー・グレンジャーは私の密かなら大望を知っていましたね。この世界から悪を追い払い、ロックハート・ブランドの整髪材を売り出す事だとね…よく出来ました…それに、満点です!」
そう言うと「ハーマイオニー・グレンジャーはどこにいますか?」とハーマイオニーに声を掛けたのでハーマイオニーはビクッとしながら手をあげた。
その手はなにやら震えているようだった。
「まったく素晴らしい!グリフィンドールに10点差し上げましょう。では授業ですが…」
ロックハートは後ろに屈みこんで覆いのかかった大きな篭を持ち上げて机の上に置いた。
「あぁ、気を付けて。魔法界の中で最も穢れた生き物と戦う術を授けるのが私の役目なのです。」
ロックハートはそう言うと、置いた篭がガタガタと音を立てて震えた。
「私と居る限り何者も君達に危害を加えることはないと思いたまえ。落ち着いているよう、それだけをお願いしておきましょう」
ハリーは少しだけ体を横にずらし本の壁の脇からロックハートが何をしようとしているのかチラリと見ていたし、ディーンとシェーマスは笑っていなかった。
「叫ばないようにお願いしたい。彼らを挑発してしまうからね」
と脅しながら、ロックハートは覆いをバッ!と取り払った。
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