第12話
後ろからついて歩いてきていたクラッブとゴイルも同じように笑っている。
「貴方達は…なにをしていたの?」
「君と似た様な理由さ。」
レンは判らないといった様に首を傾げたが、ドラコは気にもしてない様子だった。
「そうだ、父上からこんな話を持ちかけられたんだ…実は父上が、レンと婚約に僕はどうかって近い内にキミの伯父さんに提案しに行くって教えてくれたんだ。」
「は?」
レンは思わず聞いてしまい変な声が出たと自分でも思った。
だが、婚約だなんて話は聞いていない。
「クレスメントは代々マグルの血が入っていない純血の家系と婚約してきたじゃないか。大体は遠い親戚とそうなってきたわけだけど、レンの代の親戚は伯父夫婦だけだろ?伯父さんには子供がいない訳だし産まれても結婚できるかなんて判らない。…そこでそれに父上が僕を推薦しようと考えていらっしゃるんだ。ほら、僕らは仲が良いからね」
レンはやっと理解が出来た。
去年のクリスマスに浮かべたルシウスの笑みの訳が。
ルシウスはヴォルデモートに心酔している。が、ヴォルデモートが消えた今、探している雰囲気もない。
もし万が一蘇った時の為にもレンを側に置いておきたいのかもしれない…
それか、より親愛なる我が君のお側に近寄りたいのだろうか…とレンの頭には考えが過ぎっていく。
「ドラコは自分と結婚する相手と恋愛したいとは思わないの?」
「いや、それは…僕…。」
ドラコは青白い肌を少し赤く染めて口篭る。
「私は…ルシウスやナルシッサの様に仲の良い家庭にも憧れるし、恋愛とかそんな感情もいつか理解できたらって思ってるわ。けれど…今の私はそんな感情、まだ良く判らないし…恋人もフィアンセも私には手に入れてはいけない贅沢なものだと思うわ。…こんな私と婚約なんて、小さい頃から私に良くしてくれたドラコにとっても失礼な事だと思うの。」
伯父様もこんな出来損ないが婚約者だなんてドラコ達に失礼だと考える筈よ。と苦笑混じりに言えばドラコは大きく首を横に振る。
「そんな事ない。キミは自分に厳しすぎるんだ。」
扉の向こう側からこちらの気配を伺っている様子が判ればドラコの手を取り「フィルチがいつくるか判らないし歩きながら話しましょう?」とそのまま歩いていく。
「ドラコはいつも私には優しいし、そんなドラコは好きよ。そんなドラコだから幸せになってもらいたいって思う。」
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