第13話
「多分…理論的な興味だけって思い込ませれば…」
「先生だってそんなに甘くないぜ」
ロンがそう言うと、4人は静まった。
どうやったら良いか各々考えを巡らせているようだ。
レンが「あ…」と言葉を漏らすと3人は一斉にレンに視線を向けた。
そう…一人だけ居るのだ…サインをするのが好きで、あまり物事を深く考えていなさそうな人が。
「ロックハート氏は…?」
「そうだ!あの人だよ!あの人ならサインをするのも好きだし、きっとサインをくれる」
ハリーは表情を明るくしレンの提案に乗ってみせた。
数日後、彼の授業がやってきた。
彼は以前ピクシーの一件により、生き物を授業で取り扱う事はなくなっていた。
その代わりに自分の著書を拾い読みして、見せ場にはその場で演じて見せていた。
その相手はお気に入りのハリーだった。
今回もハリーにその相手をやらせようとした。
今回は狼男の役で、ハリーは一瞬しぶったが、この後に計画されている事を考えると上機嫌にさせておく事が得策と考えたのだろう、すぐにその役を引き受けていた。
その話の狼男は酷い扱いをされていた…レンはそう言った差別が嫌いなのだ。
純血だから…とそういった考えと同じだ。
魔法使いでも狼男でも吸血鬼でも巨人でも…人を襲うのが好きなヒトもいれば嫌なヒトだっているのだ。
そういう肩書きや見た目で判断し続ける考えが、最も受け入れる事が出来ない。
「宿題、ワガワガの狼男が私に敗北した事についての話の詩を書く事。一番良く書けた生徒にはサイン入りの「私はマジックだ」を進呈」
就業のベルが鳴ると、ロックハートは演戯を止め、皆にそう言うと、生徒は一斉に教室を出て行った。
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