第14話
「なるほど…ドビーめなら、今日も私の後をついてこさせております。呼べば出てくるでしょう」
ルシウスが少し不機嫌そうにそう言うと、レンは慌てて言葉を付け加える。
「あ!それと…」
慌てて口を開いた為に、後に続く言葉が出てこないまま、あー…そのーとかレンは言うが、ルシウスは続きを待っている。
「前に頂いたお菓子、とても美味しかったわ。良かったらまたいただける?」
「喜んで」
ルシウスの顔が、少し緩み笑みを浮かべるとレンは「ありがとう」と微笑んで返した。
「それでは、少しだけドビーをお借りしますね。」
ごめんなさいと言い、通路に下りると同時にバチンッと音がし、ドビーが姿を現した。
「お嬢様、ドビーめはなにをすればよろしいでしょうか?」
「それよりもドビー…私はこんな事、思いたくなかったのだけれど…もしかしてブラッチャーに魔法をかけたわね?」
レンは壁に寄りかかり背を低くして、ドビーの瞳を見ると手を取り逃げられないようにしながらそう言う。
するとドビーは小さな体を小刻みに震わせた。
「ルシウスかドラコ…それかナルシッサの命令?」
「とんでもございませんです!ご主人様は何もドビーめに命じておりませんです!」
「ドビーが一人でやっているの?」
レンがそう言うと、ドビーは瞳に大粒の涙を浮かべながら頷いてみせた。
よく見ればドビーの手は包帯だらけで、ハリーに何かする度に自分をお仕置きしているのではないだろうかとレンは思うと、ドビーの腕を優しく撫でた。
「ブラッチャーの魔法を解いてくれないかしら。アレじゃハリーは危険だわ。」
「ハリー・ポッターをお守りするのです。ハリー・ポッターはホグワーツに戻ってきてはいけなかった!」
ドビーは通路の方を気にしながら、ルシウスに聞こえない様に必死にレンに訴え続ける。
4/8
←前へ 次へ→
目次へ