「さぁ、かかって来い腰抜けめ!」
そう、悩みの種はもうひとつある…レディの肖像画の代わりに灰色のポニーに跨ったカドガン卿の肖像画が掛けられ、彼は誰彼構わず決闘を挑み、そうでなければ一日に何回も複雑な合言葉に変更をしたりしていた。
これには皆、迷惑気味の様で、レンも少なからずその1人だった。
「貴方にかかって行っても、私には何の得もないわ。いい加減にして頂戴。」
レンは少し頭が痛そうにしながらそう漏らせば、後から来たジョージがクスクスと笑う。
パーシーはシリウスの一件からハリーのボディガードのように毎日側から離れようとはしなかったし、色々な意味でシリウスは自分達の生活を変えていってくれた事に、レンは溜息を1つ吐いた。
「レンもなんだか不機嫌なんだな。」
合言葉を言い、談話室に入りながらジョージがそう言えばレンは小さく首を傾げる。
「”も”って?」
「ジョージ…余計な事を言うなよ。」
フレッドはそう言うとさっさと自分の寝室へと向かって行ってしまう。
ジョージはそれに軽く苦笑を浮かべ「着替えてくる」とジョージも寝室へと向かって行ってしまった。
「ハリー、何かあったの?」
入れ違いに寝室の方から戻ってきたハリーにレンは声をかけると、少し考えてから口を開く。
「あぁー…クィディッチの第一回戦がハッフルパフになったんだ。スリザリンはシーカーの腕が治ってないからって延期を求めたからね。」
「それでなんだかピリピリしているのね…ハリー、貴方も毎日練習を重ねてきていたのに残念だったわね。」
ハリーは小さく頷いた。
もう第一回戦は片手で数えられる程に近付いてきているのだ。
スリザリン相手に作戦を練ってそれを練習してきていたのに、今頃ハッフルパフと言われキャプテンのウッドが慌ててるんだと、ハリーはその様子を教えてくれた。