第16話
試合前日、ウッドは授業の空いた時間があれば、直ぐにハリーの元へと飛んできていた。
最初は話が終わるのを待ち、終わってから共に授業へと行こうと考えていたが、ウッドに「チームの作戦なんだ。」と追い払われて仕方なく授業に向かう。
ハリーはウッドに掴まって3度目は、とうとう授業に間に合うようにやってくる事はなかった。
その授業は「闇の魔術に対する防衛術」
最近夕食の時間、大広間の教員席でリーマスの姿を見る事が無かった。
満月が近い…だから姿を現さない様にしているのだろう…と、レンは思ったが流石に心配だ。
今日の授業の後、声をかけてみよう…そう思っていたのだが…
「ルーピン先生は体調が優れない為に、我輩がその間お前達を教える事になった…」
そう言って教室に入ってきたのはスネイプ先生だった。
「この授業の先生は実にだらしが無い様だ…何を何処まで教えたのか…そういった記録の類を一切とってはおられない。」
スネイプはニヤリと笑みを浮かべながらそう言うと、クラス中がスネイプをジッと睨みつけるように見つめていた。
「遅れてすみません、ルーピン先生。僕…」
慌てた様子で教室に入ってきたのは、ハリーだった。
ハリーの言葉に教壇にいたスネイプは視線をそちらに向けた。
「授業は10分前に始まったぞ、ポッター。であるからグリフィンドールは10点減点とする。」
そう言うと、冷たく「座れ」とスネイプはハリーに言うが、ハリーは座る様子もない…というよりもその場から動かなかった。
「ルーピン先生は?」
「今日は気分が悪く、教えられないとの事だ。…座れと言った筈だが?」
口元を緩めながらスネイプはそう言うが、ハリーはまだ動こうともしない。