外に出れば、雨は酷く、周りの音を聞き取るのも精一杯な程だ。
ハリー達は選手の控え室へと向かい、レンは思い出した様に着いて行けば、ハリーのゴーグルをレンは借りる。
「インパービアス!」そう言いゴーグルを杖先で軽く叩けば、ハリーは小さく首を傾げる。
「防水魔法よ。これで少しは視界が良くなると思う。」
「有難う、助かるよ。」
ハリーはそれを受け取り、嬉しそうに微笑めば、控え室へと戻って行き、レンはスタンド席で試合の開始を待った。
マントを頭からすっぽりとかぶりグランドを見渡したが、向かい側のスタンド席がまったく見えない程に雨は降り続けている。
次第に人が増え始め、スタンド席が人で埋め尽くされようとしている頃、レンは一つの事を思いつく。
ハリーの試合もとても大切だが、全生徒がこの競技場に来ている今、誰にも知られる事もなくシリウスに会いに行く絶好のチャンスなのではないか…?
そう思うと、レンは城に一度戻る為、競技場を出た。
既に走っているような早足でキッチンのある場所へ足を向ける。
「確か…確かここにある話を聞いたんだけど…」
何時だったか双子がこの辺りにキッチンへの通路があると言っていたのを思い出すも、そこにはフルーツの絵が描かれた絵しかない。
困った…とそこに立ち尽くしていると、不意に声をかけられレンは飛び上がってしまった。
「なしを擽るのじゃよ、こーちょちょいとな」
悪戯っぽい表情をたダンブルドアだった。
「あー…ありがとうございます。ダンブルドア先生。」
「朝食は食べなかったのかね?」
「えっと…はい。」
嘘を吐いてごめんなさい。レンは心の中でダンブルドアに詫びれば「ほっほっほっ」とどこかレンの心の中を見ている様にダンブルドアは笑った。
「風邪を引かぬ様にするんじゃよ?」
「はい。」
ダンブルドアはそう言うとさっさとレンに背を向け、競技場の方へと消えて行った。