第17話
ダンブルドアに言われた通り、梨をくすぐって見せれば、その絵は開いて通路が現れ、其処を進むと中には沢山の屋敷しもべが居た。
レンを見るや否や「お嬢様!何か御用で御座いますか?」「何でも致します」「御用付けください」と一斉にキーキー声で話はじめレンは小さく笑んでみせる。
「あのね?…こー…直ぐに食べたいから時間のかからない物で、ローブの中で抱えられる位の食べ物と飲み物が欲しいの。でも、私がお願いした事は内緒にしておいてくれる?皆に食いしん坊って思われたくないの。恥ずかしいでしょう?」
「かしこまりましたで御座います!」
深々と頭を下げた屋敷しもべは直ぐに果物や軽く調理された肉類と飲み物を1人ひとつずつ持って来れば、レンは「此処に乗せて?」と服の裾を広げてみせる。
すると次々にそこに山済みになるように屋敷しもべ達は食べ物を乗せてくれ、レンはお礼を言うと来た道を急いでいく。
出入り口から外を見渡せば誰一人外には居らず周りにも人気はない。
透明になる呪文を自分の体にかけ、レンはそのまま暴れ柳を目指し、その下にある穴をすり抜ける。
此処まで来れば、呪文を解除しゆっくりと先に進んだ。
嵐の所為で、隙間風があちらこちらから巻き上がり、お世辞にも暖かいといえる場所ではなかった。
魔法で体を乾かし、以前シリウスがいた部屋まで上がっていき、その部屋に入るが…其処にはシリウスの姿は無かった。
自分に知られた所為で此処から居なくなってしまったのだろうか…?
不安が過ぎるが、何処かに偵察にでも行っているのだろうと自分に言い聞かせ、暫く其処で待つ事にした。
待っている時間というのは嫌でもいろいろな事を考えてしまう。