第2話
漏れ鍋に姿あらわすと、トムがレンを待っていた様だった。
「魔法省大臣が個室でお待ちでございます」
「トム、出来れば以前のように話していただけたら嬉しいのだけれど…」
「それは出来ません。気高きクレスメントのご当主様なのですから」
レンはそれに苦笑して、トムの案内されるままにファッジが待つ個室へと向かった。
そう、当主になって失ったものがもう一つ…クレスメント当主という肩書きを恐れ、または称え…以前のように気軽に話してくれる人が少なくなった。
それがレンにとってはなんだか寂しかった。
「トム、ハリー・ポッターがナイト・バスで間も無く到着します。出迎えていただけますか?」
レンがそう言えば、トムは一礼をし来た道を戻って行った。
「レン・クレスメントです。」
レンは扉をノックしてからそう言うと、中から「どうぞ」と声がし中に入る。
するとそこには、少し顔色の悪いファッジが椅子の前で行ったり来たりしていた。
「大臣、ハリー・ポッターが見つかりました。ナイト・バスにてこちらに向かっております。間も無く到着する事でしょう」
レンがそう言うと、大臣の顔がホッと安心したような表情に変わる。