「あ、えぇ…グリフィンドールのシーカーなの。飛ぶのがとても好きみたい。とっても上手に飛ぶのよ。」
レンはそう自慢げに言えば、シリウスは少しだけ口元を緩めて笑った。
「ハリーの事、知っているの?」
「あぁ。私が名付けた。…ジェームズは自分にもしもの事があったらハリーを頼むと…」
「ハリーが貴方の無実を知ったら喜ぶと思うわ。だって家族になれる人が増えるんだもの。」
レンがそう言えば、シリウスは「そうだと良いんだがな」と小さく零しただけだった。
「あの…シリウス?…ひとつだけ聞きたい事があるの。」
レンは思い切ってそう切り出してみれば、シリウスはレンの方を真直ぐに無言で見つめてくれ、それを聞いても良いのだと解釈すれば、ゆっくりと口を開いた。
「あの…ハロウィーンの夜、どうしてグリフィンドールに?」
シリウスは眉間に皺を寄せそっぽを向き、暫く黙ったままだった。
暫く後「暴れ柳の所まで送ろう。」と立ち上がり、レンはそれを「それを話せる程までは自分を信じてくれていない」のだと解釈すると浮かない表情のまま立ち上がり、2人とも無言のまま暴れ柳から続く通路の所まで来る。
「此処までで大丈夫です。有難う、シリウス。」
レンはそう言うと、マントを頭から被り直し、シリウスに背を向けて歩き始める。
「キミを信じていない訳ではない。」
ずっと後姿を見送っていたシリウスが意を決した様にそう言えば、レンは振り向き首を傾げた。
シリウスはそのままレンの方へとゆっくりと歩いてきてはレンの肩を優しくポンッと撫でてくれる。