「ハリー、気分はどうだ?」
「どうなったの?」
フレッドの問いに、ハリーはよく状況が飲み込めていない様な声色で聞き返す。
「落ちたんだよ。ざっと20mくらいね。」
そうフレッドが答えれば「皆、貴方が死んだと思ったわ。」と、アリシアというメンバーが震えた声でそう漏らす。
「でも試合は…試合はどうなったの?やり直しなの?」
皆黙って何も言わなかった…それがハリーを更に負けたという不安な気持ちを膨らませるのだろう、ハリーは再度「まさか負けたの?」と聞けば、沈黙をジョージが破った。
「ディゴリーがスニッチをとった。キミが落ちた直後にね…。何が起こったのか、アイツは気が付かなかったんだ。振り返ってキミが地面に落ちているのを見て、ディゴリーは試合中止にしようとした。やり直しを望んだんだ。だが向こうが勝った…フェアにクリーンに…ウッドさえ認めたよ。」
だが、優勝の道が閉ざされた訳では無い。
かなり厳しい状況ではあるが、優勝の道は残されている、だから気にするなとメンバー達はハリーを元気付けようとしてくれていた。
その後、10分もすれば、マダム・ポンフリーは選手達を病棟から追い出し、ジョージはレンが大丈夫だというと、皆と一緒に談話室へと戻った。
「ダンブルドアは本気で怒ってたわ。」
ハーマイオニーが震え声で言った。
「あんなに怒っていらっしゃるのを見た事がない。貴方が落ちた時、競技場に駆け込んで杖を振って、そしたら貴方が地面にぶつかる前に少しスピードが遅くなったのよ。それからダンブルドアは杖を吸魂鬼に向けて回したの。あいつらに向かって何か銀色の物が飛び出したわ。あいつら直ぐに競技場を出て行ったの。ホグワーツの敷地内に入ってきた事にダンブルドアはカンカンだったわ。」
「それからダンブルドアは魔法で担架を出してキミを乗せた。浮かぶ担架に付き添ってダンブルドアが学校までキミを運んだんだ…皆キミが…」
ロンの声が弱々しく途中で消えた。